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学校法人愛知大学では愛知大学東亜同文書院大学記念センター/オープン・リサーチ・センター整備事業の一環として、大学記念館内の整備(愛知大学史展示室の改装、パネル・複製品の作成、研究室・講義室・書庫の整備、資料DB作成等)を行いました。東亜同文書院(後に大学)とは当時の東亜同文会会長、近衛篤麿貴族院議長により1901(明治34)年に中国の上海に設立された、教育文化事業により日中提携を成し遂げるための人材育成を目的とした高等教育機関です。1945(昭和20)年、日本の敗戦により閉学を余儀なくされるまでに約5,000人もの卒業生を送り出しました。そして愛知大学は、その理想と信念を胸に帰国した本間喜一を中心とした教職員によって、1946年に中部地区唯一の旧制法文系大学として開設されました。
今回同時に、東亜同文書院の資料群を大学の歴史を交えながら紹介するDVDコンテンツ『東亜同文書院から愛知大学の歩み』を制作し、その年の卒業生及び新入生、教職員に配布するとともに、大学記念館内で観賞できるように整備しました。展示内容を紹介する音声ガイドには日本語のほか英語、中国語を用意しており、日本人学生のみならず留学生など大勢の方にご覧になっていただけるように対応しています。それは、東亜同文書院が20世紀前半の西欧列強が中国進出を目論んだ世界的な混乱期の中で、信念を持って日本と中国の双方の発展を願って取り組んできたこと、そして愛知大学となっても、「世界文化と平和への貢献」、「国際的教養と視野をもった人材の育成」、「地域社会への貢献」という建学の精神をもって現在も発展しながら、多くの人材を輩出していることをできるだけ多くの方に知ってもらいたいという想いがあってのものです。
整備された記念館やDVDコンテンツは、大学史講義やゼミ等の授業でも活用されており、在校生にとっても、大学の前身である東亜同文書院の歴史、大学の創設者である本間喜一の人間性や建学の精神を知り、他に誇れる大学であると認識していくことに役立っています。また、大学の教職員はその大学の出身者で多くが占められている時期もありましたが、現在では出身校は多岐にわたるようになりました。そのような中で、職員が伝統と歴史を知ることにより自分の勤めている大学に対し「愛校心」を持ってもらい、自分が勤務する大学が他に誇れる大学だと自負したうえで大学を運営していく取り組みが必要となっています。そして、DVDコンテンツや解説パネル、複製品などは講演会や巡回展示等においても紹介され、御父兄をはじめ一般の方々に広く認知度を高める目的も併せ持っています。
近年中には受験者数が入学定員数を下回る「大学全入時代」が到来し、大学経営にはこれまで以上の厳しさが要求されるようになります。そのような中、愛知大学では、この一連の事業により本間喜一が抱いた建学の精神を改めて見直すことができ、地域における大学の存在を再認識していただくことができました。新しいプロジェクトが動く中、伝統の重みなども理解していただけたのではないかと思っています。今後、在校生や教職員の方のみならず、卒業生や周辺地域の方々にとっても愛知大学に対し「愛校心」を思い起こしていただき、誇りを胸に感じ取っていただく一助となればと思っております。
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