2008.12.09
技術部埋蔵文化財担当では、愛知県名古屋市南区桜本町に所在する遺跡の発掘調査を行っております。調査地は、弥生時代の集落遺跡として有名な見晴台遺跡の北側約500mに位置しております。閑静な住宅街の宅地開発にともない文化財の記録保存の目的で約120uを調査し、現在までに弥生時代後期(約1,800年前)から古墳時代の竪穴式住居(※1)4棟や古代から中世の柱跡や溝跡などを確認しています。
調査地は、約5〜15万年前にできたとされる熱田台地と呼ばれる名古屋市の中心部を南北に延びる台地上にあり、周辺(北や西)に比べ5〜10m高くしっかりとした地盤となっています。
こうしたことから、調査では古くから人が住み続けてきた痕跡が確認されております。
近隣住民の皆様のご理解とサンヨーハウジング名古屋様のご協力により埋蔵文化財の調査を行っております。
遺構検出の様子
竪穴式住居跡を調査中
建物跡の木材を検出中
※1 竪穴式住居(たてあなしきじゅうきょ)
地面を円形や方形に掘り窪め、その中に複数の柱を建て、梁や垂木を連結し家の骨組みを作り、その上から葦などの植物を利用して屋根を葺いた建物です。主に、縄文時代から一部は平安時代まで続いた建物形式の一つです。近くにある名古屋市見晴台考古資料館では、復原された竪穴式住居が展示されています。
■名古屋市見晴台考古資料館についてはこちらから(名古屋市提供)
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